死地を越えよ

22歳くらい

迷ったら無難に。

入社してはじめての一週間が終わった。疲弊した。

歳を重ねるにつれて色々な正解が逆さになっていくものだと思った。

中高生の頃、お化粧をすると非難されていたのが、大人になって知らないうちに、マナーになった。今度はお化粧するのが正解だ。メイク研究に精を出す高校生は咎められていたのに、今じゃメイク研究に精を出す女子が、ヒエラルキーの頂点に君臨するようになっていく。

大学生の頃、お酒飲みはだらしないとか調子に乗った学生という印象だったのに、大人になったら、全然飲まないで大人しくしている子は、コミュニケーションに積極性がない子のように受け取られる。

それぞれの正解不正解の分岐点に戸惑うことなく順応していく人と、順応できないで取り残されていく人とがいる。

自分らしさを大切にと言うものの、会社という集団に属する際に、個性は無用。

毎日白いブラウスで出かけることに抵抗があったのに、それも段々薄れてきた。

思えば、大学生の頃は被服学科にいて、どれだけ他人に流されないファッションをできるかで切磋琢磨していたのに、今はその真逆だ。他の人と同じようにいること、代替可能な自己をアピールせねばならない。とても不思議な気分だった。

研修で、「迷ったら無難に」と教えられた。これまでの価値観の全てがひっくり返っていて、思わずメモした。無難は悪と思っていたのになあ。不思議不思議。

誰にだってできる仕事を自分にしかできないやり方でやってやろうと思った。でも、こういう情熱を持っている人が一番失敗しやすい気がする。ギラギラした情熱も今までは重宝されてきたのに、今はちょっと違うんだろうなあと肌で感じる。