死地を越えよ

22歳くらい

メアリーも元彼氏もなにもわかってないよ。

元彼氏から連絡が来た。連絡が来たというと、ちょっと大げさ。ほんとは、グループラインで今度みんなで飲みにいこうという誘いが元彼氏から来た。それだけ。それだけのことでも、私をゾワゾワさせるには十分だった。

 

なんでもメアリーと元彼氏を含む元バイト先の3人で、Twitter上でリプしていて、そんな話になったらしい。みんなが就職する前に一回集まりたいねと。そして、巻き込まれた。LINEに表示される元彼氏の名前を見るだけで、不安定な気分が戻ってきた。

 

元彼氏が私に対してどんな思いでいるかは知らないけれども、とにかく全員誘うとなった以上は、私にも声をかけないわけにはいかないという道理はわかる。でも、やっぱり、都合の有無にかかわらず、もう元彼氏には会えないなと思った。

 

メアリーが私に、Twitter上でのリプ合戦の様子をスクショで送ってきた。それを見たとき、私はaikoになってしまった。あの頃と変わらない絵文字。すぐに予定を立てたがるところ。春休みなのに大した予定が入っていないところ。私が好きだった彼そのままだった。私の中のaikoが込み上げてきた

 

この誘いが来る前、もしかしたらまた会える精神力があるかもとうっすら思っていたけれど、いざ目の前にしたら全然無理だった。余裕で無理。SNS上での様子を確認するだけで、こんなにも容態が悪くなるとは。aikoな気持ちがある以上は無理。

 

私は欠席の連絡をした。すると、

皆さん素早いお返事ありがとう。

アイコキクトクライ子残念だけど地元から離れない人もいるだろうしまたこういう機会を作れたら良いね◎

だと。

 

もう私の名前を呼ぶな。名字で呼べ。お前は一生地元に居ろ。残念ながら私は地元離れるんだよ。そんなことは教えてやらないけどな。「またこういう機会を作れたら良いね◎」だと??ふざけんな。他に好きな子ができたと言って突然に私のことを捨て、新しくできた彼女との麗しい毎日をSNSにアップし、私は辛くなってTwitterを退会して、バイトも辞めて。半年たったころに、何故か、追い打ちをかけるように、インスタグラムでブロックされ。「もう君のことは思い出したくないんだ」と訴えかけられるような毎日からやっとの思いで逃れたってのに。どのツラ下げて、またこういう機会??無神経が過ぎるな。

 

そして、メアリーよ。君は事情を知っていながら、えらくめんどくさいことを立ち上げてくれたな。私はあんなにわかってあげたのに、メアリーは全然私のことわかってくれないな。わかってくれてないくせに、わかったような気でいるんだから、おめでたいやつだよ、メアリーは。