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死地を越えよ

22歳くらい

12月15日。

その日、月は美しかった。今までに見たことのないほど、大きく、丸く。色は青白いのではなく、真っ黄色だった。そして、今にも落ちてきそうなほどの低いところにあった。月が空から零れ落ちる気がした。つまるところ、その日の月は妖艶で、私はその美しさのあまり、「ああ、もう地球も終わりか」と思った。もう、地球は壊れてしまうんだと思った。帰り道ずっと眺めるもすぐに家に着いてしまって、離れがたいと思った。しかし、手に握りしめているのは絶不調のiPhoneで写真は撮れなかった。

 

家に帰って、月が綺麗だったと父に話すと、「お前も随分風流なことを言うなあ」と言われ、そうか、月が綺麗だと思うことは風流なのかと思い、続いて、夏目漱石の逸話を思った。I love you(私はあなたを愛してる)なんて日本人は言わないから、「月が綺麗ですね」とでも訳しておきなさい。

 

夏目漱石先生に、西野カナさんを紹介したいと思った。「夏目先生、日本人はここまで成長しましたよ」と。そして、願わくは、夏目漱石西野カナとバックナンバーによる『ボクらの時代(フジテレビ)』を。これこそまさに、”ボクらの時代”。